1573年、織田信長によって浅井長政の居城・小谷城は攻め落とされた。歴史評論家の香原斗志さんは「NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』でもその様子が描かれたが、腹に短刀を突き刺した浅井長政の介錯を妻のお市の方が行っていた。ドラマとはいえ、あまりに歴史を無視した描写で唖然とした」という――。 「豊臣兄弟!」で描かれた、ありえない“お遊戯” この日は主題曲が流れず、出演者のテロップはドラマの進行中に画面の下に流れた。ここぞというクライマックスで使われる手法である。「豊臣兄弟!」の第17回「小谷落城」(5月3日放送)。力が入っているのが伝わり、期待に胸が高鳴る。だが、それも束の間、筆者はあまりの展開に呆気にとられ、集中力を失った。いや、観ていられなくなった。 その理由は追って詳しく述べるが、一言でいえば、落城寸前という極度に緊迫した場面で、事実上の遊戯が行われたり、ファンタジーが滔々と語られたりするのを

