「この働き方をずっと続けられるだろうか?」、ふとそう感じたことはありませんか? 『70%で働く』の著者の佐野創太さんは、介護離職とこれまで1500人以上のキャリア相談を担当した経験から、「仕事と生活、どっちをとるか!?」の2択ではなく、どちらも大切にしながら心地よく働く選択肢を見いだしました。今回は、働き方のペースを見直すサインについて、本書から一部抜粋し、お届けします。

働き方を見直すタイミングは、年ではなく「主観」を最優先に

(写真:moronobu/stock.adobe.com)
(写真:moronobu/stock.adobe.com)

 キャリア相談では「もう若くないんですよ。そろそろ働き方を考えないと」、という言葉をよく耳にします。
 しかも、面白いことに、この言葉を口にする人の年齢は本当にさまざまです。
 50代、40代、30代、さらには20代の方からも聞くことがあります。

 ここからわかるのは、働き方のペースを変えるタイミングは年齢に左右されないということです。
 そのタイミングは、次のようなサインを感じ始めたときです。

【働き方のペースを見直す3つのサイン】

1 「やりきったな」と感じる瞬間が増えたとき
「ここまではちゃんとやったな」と思える仕事が増えると、これまでの頑張りや働き方を振り返り、自分のペースや力の入れどころを意識するきっかけになります。

2 前に出るより、誰かを支えたいと思うようになったとき
自分が結果を出すより、後輩の相談にのったり、チーム全体の状態を意識したりするようになり、「自分がいなくても回る状態をつくるステージ」になります。

3 仕事以外で、手放したくないものができたとき
家族や趣味、地域活動、介護など、「この時間だけは守りたい」と思える存在が増えたとき、1日の時間の使い方を見直すタイミングです。

 これらのサインは、ある日突然やってくることもあれば、少しずつ積み重なることもあります。
 「このままの働き方でいいのだろうか」と思い始めたら、それは自分のペースを整えるタイミングです。ここは主観的に考えます。何歳からでもいいのです。

 「まだ30歳だから仕事に振りきったほうがいいかな」や、反対に「もう50歳だから仕事はおさえようか」と思わなくていい。
 外の物差しではなく、自分の感覚を起点に考えてみましょう。

 相談者さんの話を聞くと、転職や異動など、大きく働き方を再設計しながらも悔いなく働けている人には、共通点があります。
 それが「主観」です。
 キャリアや働き方は調査や統計がありますが、「私」の話であることはまずありません。あなたの主観で、働き方を見直すタイミングを決めてOKです。

(写真:SHIGERU-WORKS/stock.adobe.com)
(写真:SHIGERU-WORKS/stock.adobe.com)
本書が提案する「70%で働く」とは、手抜きではありません。いざというときのために、100%にギアを上げる余力は残して、でも普段は、無理なく、自分のリズムで働けるような、持続可能な働き方を再設計することです。「頑張ること」が当たり前になっている人こそ、「70%で働く」をキーワードに、「働かされる」が「働いている」に変わるような、楽しい働き方を見つけにいきましょう。

佐野創太著/日経BP/1870円(税込み)