Culture

2026年の色ハートフェルト・ピンク ビジネスの味方

カラーストーリー

2026.4.17

毎月、気になる色にフォーカスし、その色がもつ心理的な効果やビジネスパーソンがうまく取り入れるコツを紹介する新連載「カラーストーリー」。カラーセラピストの志村香織が解説します。




中世欧州ではピンクは主に男子の色だった

春をイメージする色といえば、桜や桃の花に代表されるピンク。今回はピンクにまつわるエピソードや心理的な効果、着こなすコツを紹介します。

まずは、ピンクの歴史から。実は、ピンクは世界最古の色素と考えられています。アフリカ・サハラ砂漠の11億年前の岩石からピンクの色素が発見されたそうです。

現在では女性性と結びつく色とされていますが、中世欧州では主に男子の服に使われていたようです。ピンクはもともと赤に由来することから、当時は戦いや力強さを象徴する色として認識されていました。やがて18世紀に入ると、ルイ15世の愛人のポンパドール夫人がピンクを好んだことから、男女を問わずトレンドカラーとして注目されるようになります。

ピンク=女性の色、というイメージが定着したのは、第2次世界大戦後のこと。1950年代にアイゼンハワー大統領夫人がピンクを愛用した影響で、米国の専業主婦の間でピンクが大流行したことがきっかけといわれています。

ピンクの色名の由来は、ナデシコの英語名から

ピンクという色名の由来は、ナデシコの英語名にあります。ナデシコの花びらの縁のギザギザがピンキング(洋裁で布の端をギザギザのハサミでカットしてほつれを防ぐ技法)を思わせることから、ナデシコの英語名が「ピンク」になりました。その後、ナデシコの花の色を「ピンク」と呼ぶようになったのだとか。

ナデシコといえば日本でもなじみが深い、奈良時代の『万葉集』にも登場する花。日本古来の在来種は「ヤマトナデシコ」と呼ばれ、日本の女性の奥ゆかしさと芯の強さを併せ持つ様を表す褒め言葉としても用いられています。

色は目にしたり、身にまとったりすることによって心身に影響をもたらすもの。ピンクも濃度によっていろいろな作用を及ぼします。

ここからは、日本流行色協会(JAFCA)が2026年の「時代の色—メッセージカラー」に選定した「ハートフェルト・ピンク(淡いピンク)」に着目。心理的な効果や上手な取り入れ方を見ていきましょう。