Fashion

見た目端正で快適 ビジネスマンに寄り添うアウール

イマドキ好感度

Vol.4

2023.7.3

ちょっとファッションに詳しい、あるいはファッションにはそこまで興味がなくても時計好きの男性は意外と多い。上司とともに訪問した商談先で、そんな商談相手に出くわしたとする。あなたが明らかに上司よりも良いスーツや高級時計を身につけていたとしたら、相手はどう思うだろう。例えそれがあなたの父親から譲り受けたものだったとしても、そんな事情は相手に関係ない。「空気が読めない=仕事ができるかどうかギモン」というレッテルをはられかねない。かといって、いかにも安っぽい時計やスーツを身にまとうのは失礼に当たる。




車や食、シガーにも精通する2人が主導

さて、今回取り上げる「AOURE(アウール)」は、「Affordable Chicー上質を着こなす日常ー」をメインコンセプトとするマッシュスタイルラボ(東京・千代田)初のメンズブランド。同社の濱田博人氏が発起人となり、 クリエーティブディレクターに戸賀敬城(とがひろくに)氏、デザイン監修には橋本淳氏を迎えて2022年にスタートしたまだ新しいブランドだ。マッシュスタイルラボというと部屋着&ワンマイルウエアとして現在ウィメンズ、メンズなど大ヒット中の「ジェラート ピケ」を持つアパレルと言えばピンとくるはず。

戸賀氏はメンズ誌の編集長を歴任したのち、若いビジネスマンの間で人気のあるライフスタイルブログ「トガブロ」を発信しており、車にも精通していることでも知られている。一方、橋本氏は大人のリアルクローズブランド「junhashimoto(ジュンハシモト)」 を展開し、近年では、「Conrad Tokyo」やシガーブランド「Davidoff(ダビドフ)」と協業している。

クリエーティブディレクターの戸賀氏。ファッションだけでなく、車や食にも造詣が深く、その活動内容は多岐にわたる

この2人の共通点はファッションという枠にとらわれずに、それ以外のカテゴリーにも造詣が深いということ。そこが「アウール」のヒットの大きな要因になっている。ファッション・ヴィクティムの作ったウエアは当たり前だが、最先端を追いかけるある一定の層にも受け入れられる。Tシャツが1着7万円だろうと彼らにとっては、それだけ払う価値があるというものだ。

デザイン監修・橋本氏。04年にミリタリーウエアをラグジュアリーファッションへと昇華させたブランド「wjk(ダブルジェイケイ)」を創設

しかし、日本のビジネスマンの多くは家族を持ち、普通に働き、日々を堅実に送っている。そんなビジネスマンたちに向けて、「毎日を支えるきちんとしたクオリティーのスーツやジャケットのブランドは?」と聞けば、セレクトショップやスーツ量販店などといったざっくりとした答えしか出てこないのではないだろうか。

快適さやデザイン性、ビジネスマンが支持

そこに登場したのが「アウール」。フォルムの美しさや、ストレッチなどの優れた機能とパターンメイキングによる快適性。そして手持ちのワードローブにも違和感なく溶け込むミニマルなデザインを軸にした、ビジネスマンに向けたブランドだ。

アウールの意味は知性の象徴であるフクロウの英語、アウル(owl)からきている。ブランドフィロソフィーとして、ラグジュアリー性のある素材使いやディテールにこだわる「Feel Luxury」、多彩な機能「Multi Function」、高品質を手の届く価格で提供する「Fair Price」の3つを掲げている。

その販売形態は独特で、最初はオンライン&ポップアップストアからスタートし、そこで火がつき現在全国の有名デパート6店舗にショップを構えた。店舗は今後も増える予定だ。

オンラインのみからスタートするに当たって、初動は苦しい展開が予想されるものだが、そうはならなかったカギは価格だった。ジャケットもパンツも衝動買いができる価格範囲であったことが大きい。そして、とにかく1回買って身につけた人はその快適さやしっかりとした作り、デザインの良さに次々のリピートしていった。実際、現在も店舗で買ったパンツをオンラインでリピート買いするという買い物の仕方がこのブランドのスタンダードなようだ。

働きざかりのアウールを着る30代後半〜50代前半世代はとにかく忙しい。一生で一番働く時期と言っても過言ではない。さらに休日は家族のために時間を費やすのでわざわざ買い物に行くのは面倒。でも、自分に合った良いモノを手に入れたい。そんなニーズにアウールはぴったりとマッチした。