「沖縄は何千年分も国に奉仕した」 参院選・自民敗北の底流
毎日新聞
2022/8/13 06:00(最終更新 8/13 06:00)
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読者の中にも今年の夏、沖縄を訪れた人がいらっしゃるのではないでしょうか。太陽がまぶしい「楽園」は、国際関係の中で揺れ続けた島でもあります。いろいろな表情を見せる私のふるさと沖縄の姿を、多くの方々に少しでもわかっていただけるように、描いていきたいと思います。【那覇支局・比嘉洋】
7月の参院選は全国の「1人区」で自民党が大勝した。しかし、同じ1人区である沖縄選挙区では、政府が進める米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設に反対する「オール沖縄」勢力の現職が、岸田政権が支援した自民新人に得票率0・5ポイントの僅差で勝った。現職は「辺野古移設反対の民意は生きている」と語った。
確かにそうした側面はあっただろう。ただ、現職に票を投じた、とりわけ高齢の有権者はもっと深いところで意思表示しようとしたのではないか――。そう考えるのは、8年前の取材で印象に残った言葉があるからだ。
「沖縄はもう何千年分も国に奉仕したよ」
元沖縄県副知事、座喜味彪好(ざきみたけよし)さん(96)の言葉だ。東京大を卒業し、戦後、米国統治下の琉球政府と日本復帰(1972年)後の沖縄開発庁で要職を歴任、沖縄電力社長も務めた。79~83年に副知事として支えた知事は沖縄保守政界の重鎮、故西銘順治氏だった。それゆえ辺野古移設の賛否が問われた2014年1月の名護市長選で自民推薦候補ではなく、移設反対の現職を支援した姿は地元で話題になった。
その年の9月、私(比嘉)は1カ月半後に迫った知事選に向けてインタビューを試みようと名護市の自宅を訪ねた。既にマスコミの取材には応じなくなっていたが、畑で作業している座喜味さんを見つけてしばらくついていくと、…
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