「一番刺激的」「音楽変える」反田恭平さんと務川慧悟さんが対談
世界3大コンクールで上位入賞の快挙を果たし、目覚ましい活躍を見せるピアニストの反田恭平さんと務川慧悟さん。二人は国際的な舞台で注目を集める前から、互いに切磋琢磨(せっさたくま)してきた。音楽家、友人、ビジネスパートナー――。多面的な関係を築きながら信頼を寄せ合う二人が、互いに対する思いや今後の活動への展望などについて語り合った。【聞き手・須藤唯哉】
反田さんは1日、ピアニストの小林愛実さんと結婚したことを発表しました。
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日本音コンでの運命的な出会い
――出会いは2012年に1位を同時受賞した日本音楽コンクール(日本音コン)の時だったそうですね。
反田 第3予選が終わって、本選の演奏順を決めるくじ引きの時に、初めて会いました。当時、僕は1位を取らなければ音楽を続けてはいけないみたいな条件を父親から出されていた時期で、いろいろなコンクールを調べていくうちに、1歳上の務川君の名前が受賞者にあるのを見ていた。だから、初めて会う前から一方的に知っていました。
務川 僕は反田のことを知りませんでした。順番決めの時も、第3予選通過者の4人が集まって、他の2人とはそこそこ会話したけど、反田とだけ、あまり話せず、一番仲良くなれなかった。
――本選での演奏は覚えていますか?
反田 演奏順は僕が2番目、彼が4番目だった。僕はラフマニノフの協奏曲第3番を弾き終わって、そこそこうまく弾けた実感があったので、客席に戻り、務川君の演奏を聴きました。正確無比な演奏で、この年齢でプロコフィエフの協奏曲第3番という大曲を仕上げられる人がいるんだと思った。これは1位を持っていかれるかもしれないとヒヤヒヤした。
務川 弾き終わった後に、反田が舞台裏に来て、「あれはずるいよ」と僕に言ったのを覚えています。
仲良くなったのは、日本音コンの受賞者で全国ツアーをまわった時です。同じ旅館で、一緒に温泉にも入った。反田…
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