署長室で聞いた爆音の記憶 忘れられない30年前の米軍機墜落事故

「路上に落ちていた金属やプラスチックの破片は、これぐらいの大きさだった」--。右手の親指と人さし指で説明する中村芳之さん=高知市で2024年9月4日午前11時32分、植松晃一撮影
「路上に落ちていた金属やプラスチックの破片は、これぐらいの大きさだった」--。右手の親指と人さし指で説明する中村芳之さん=高知市で2024年9月4日午前11時32分、植松晃一撮影

 「また、飛んだか」――。ジェット機が上空を飛ぶ「ゴオーン」という爆音を聞いたのは、1994年10月14日の午後3時ごろ。警察署の署長室で毎週金曜日に開く幹部会のさなかだった。

 当時、高知市の中村芳之さん(82)は、高知県警本山署(現高知東署本山庁舎)の署長を務めていた。低空飛行訓練中の米軍機が、同県大川村の早明浦ダム湖に墜落する事故を起こし、いち早く現場に駆け付けた人物だ。

 署は本山町中心部にあり、米軍機が四国山地の尾根より低空を飛行することもある訓練経路「オレンジルート」の直下に位置した。「ん?」。ジェット機の爆音は珍しくなかったが、その日の中村さんは妙な感じがした。いつもより響くような音だったからだ。「低いところを飛んでいるのかな……」。しかし、墜落音などが聞こえたわけではなく、幹部会を中断するほどの違和感ではなかった。

 午後5時す…

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