USAID解体論になぜ熱狂 国際政治学者がみる「米国の国益観の変化」

ミャンマーから逃れてきたイスラム教徒少数民族ロヒンギャの人たちが身を寄せる難民キャンプ。USAIDから送られた食料などが置かれている=バングラデシュ南東部コックスバザールで2025年2月11日、ロイター
ミャンマーから逃れてきたイスラム教徒少数民族ロヒンギャの人たちが身を寄せる難民キャンプ。USAIDから送られた食料などが置かれている=バングラデシュ南東部コックスバザールで2025年2月11日、ロイター

 トランプ米政権による対外援助の一時停止の決定は、国際開発局(USAID)による資金提供の凍結をまねくなど、米国内外で大きな波紋を呼んでいる。

 国際政治学者として米国の移り変わりを見てきた同志社大大学院の三牧聖子准教授(米政治外交)は、米国が「対外援助というソフトパワーのツールを自ら手放した」と表現し、その背景に米国の「国益観の変化」があるとみる。

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 「USAIDの活動については、これまでも無駄や非効率性が指摘されてきました。他方、その年間予算は政府全体の年間予算の約1%程度に過ぎない中で、世界で無数の命を救ってきました。にもかかわらず、そうした予算が『無駄金』の象徴とされ、その解体論が国民的な熱狂を生んでいる背景には、米国の国益観の変化があります」

 三牧さんは、予算規模で世界最大の対外援助を誇ってきた米国において、国益の捉え方に大きな変化が生じていると感じている。

 外交においては、軍事力や経済力をもって相手を動かすハードパ…

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