藤井聡太名人 「厳しい形勢」から「勝ちになったと思った」局面
茨城県古河市のホテル山水で指されていた第83期名人戦七番勝負(毎日新聞社、朝日新聞社主催)の第5局を30日、千日手指し直しの末に制し、4勝1敗で3連覇を果たした藤井聡太名人(22)。終局直後、「千日手が生じている形で形勢をどう見るかは非常に難しいことを改めて強く感じた」と、2回の千日手も含め千日手絡みの局面が多かったシリーズを振り返った。
報道陣との主なやり取りは次の通り。
指し直し局 一時は相当厳しかった
――第5局の指し直し局の最終盤のポイントの局面は。
◆3九の角がかなり働きの弱い駒になってしまっているので、そのあたりも基本的には苦しいかなと思いながら指していました。自玉が明快に寄らないような形を作って頑張れるかどうかだと思っていました。
――勝ちになったと思ったのは。
◆6一角(167手目)と打ったあたりで、王手をかけて少し厚い形にできそうかなと思いました。
――千日手成立から指し直し局までの30分はどのような気持ちだったか。
◆今回は前局と違って、すぐ指し直しという形でしたので、指し直しの間に作戦を考えるというよりは気持ちを切り替えて、というふうに思っていました。
――指し直し局の序中盤はどうだったか。
◆5二銀(46手目)と引かれて6八銀(47手目)と引いた段階では、5三銀(48手目)に6七銀上として、8五歩なら7五歩で戦おうと考えていたんですけど、改めて考えてみるとあまり自信が持てないような気がしたので、4六角(49手目)と打つのでは主張を通されてしまって失敗気味の形になってしまったかなと思っていました。
――2五歩(65手目)から桂馬交換した時の成算は。
◆6七銀と引くべきではなかったと思うんですけど、ただ他にあまり形をほぐす方法が分からなかったので、そういうふうに進めてしまった。進んでみると思っていた以上にちょっと厳しい形勢になってしまっているなと思いました。
――自陣金銀4枚になった時は。
◆6五角成(80手目)とされたあたりでどれだけ手を作れるかどうかと思ったんですけど、本譜はうまく対応されてしまって、こっちの攻めが続かない形になってしまったと思います。
――かなり厳しい局面もあったか。
◆8四桂(93手目)に8二飛(94手目)と受けられたあたりからは、相当厳しい形勢になってしまっているかなと思っていました。
千日手局、打開されたら怖かった
――千日手局の序中盤を振り返って。
◆待機する形になったんですけど4筋から仕掛けられ、4筋の形がこ…
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