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国産転換なら価格3.4倍に… トランプ関税、米中小企業が悲鳴

レジ待ちで混雑するスーパーマーケット=米東部メリーランド州で2022年6月12日、大久保渉撮影
レジ待ちで混雑するスーパーマーケット=米東部メリーランド州で2022年6月12日、大久保渉撮影

 トランプ米大統領は大規模関税により諸外国との貿易交渉を有利に進めようとしているものの、米国内での物価上昇を招きかねないというジレンマを抱える。海外からの安価な製品に頼ってきた企業や消費者は「痛み」をどう考えているのだろうか。

「関税がビジネスモデル破壊」

 米東部メリーランド州スティーブンスビルは首都ワシントンから車でおよそ1時間、チェサピーク湾に面するこぢんまりとした街だ。

 「在庫が尽きた時点で、関税にビジネスモデルを破壊される。そこで値上げできなければ、もう店じまいするしかない」

 ペット向け装具ブランド「ベイドッグ」を経営するバートン・オブライエンさん(50)は事務所の奥にある倉庫を見て嘆いた。高さ計6メートルほどの3段の棚には、中国から輸入されてきた製品を詰め込んだ在庫の段ボール箱がびっしり。ただこの中小企業は現在、追加仕入れのめどが立っていない。

海外製造のビジネスモデル

 全世帯の3分の2がペットを飼育する「ペット大国」の米国では、2024年時点で装具の市場規模が8億ドル(約1200億円)に達し、33年には1・9倍の15億ドルに拡大するとも言われる。

 愛犬家のオブライエンさんが起業したのは18年だった。自社でデザインした犬用の装具やライフジャケットを、生産コストの安い中国やインドの現地企業に製造委託し、その完成品を輸入して米国で販売するのがビジネスモデルだ。

 機能性などが評価され、全米約2000店舗の小売店で扱ってもらうブランド力を築いた。米国内で7人を雇用し、約40人にウェブデザインなどの仕事を発注している。

 そこに襲いかかってきたのがトランプ関税だった。…

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