学法石川、悲願の初優勝 「3カ年計画」が結実 全国高校駅伝男子
全国高校駅伝・男子(21日・京都)
7区間42・195キロ
学法石川(福島)=2時間0分36秒(大会新記録)
地面を蹴るたび、水しぶきが激しく舞う。フィニッシュテープを切る直前、降りしきる雨を振り払うように、学法石川のアンカー美沢央佑は右手を高く掲げた。17回目の出場で届いた悲願の頂点は、大会新記録を更新する圧巻のスピードでつかんだ。
「『本番で弱い、駅伝は勝てない』と言われてきて……。でも、今回だけは全員が予想以上の走りを見せてくれました」
就任17年目の松田和宏監督も驚きを口にするほど、選手たちの走りは序盤から想像をはるかに超えた。
高校トップクラスの選手が激しいデッドヒートを繰り広げた1区。上り坂にさしかかった7キロすぎで、学法石川の3年生の増子陽太は「(周りの)ペースが落ちてきたら仕掛けると決めていた」とギアを上げた。競っていた西脇工の新妻遼己を突き放し、1区の従来の日本選手最高記録を23秒更新。20秒のリードを作った。
この快走がチームを勇気づけた。3区の3年生・栗村凌も区間賞の快走でさらに差を広げた。そのまま、一度もトップを譲らなかった。歓喜のフィニッシュテープを切った1年生の美沢は「もう本当にレベルが違う。増子さんがつないでくれたおかげ」と感謝を口にした。
最近は、優勝を目指せるだけの戦力を擁しながらも上位争いに食い込めなかった。しかし、2023年春に3000メートル日本中学記録保持者(当時)の増子、全国大会で入賞経験を持つ栗村の入学が契機になる。「2人が3年生時に優勝すること」はチームの大きな目標になった。
高校陸上界では珍しく、トラックを中心としたスピード強化で力を伸ばした。増子も「先生の方針があったからこそ、ここまで来ることができた」と実感を込める。
結実した「3カ年計画」に松田監督は「本当に褒めてあげたいと思います」。歓喜に揺れる選手たちを見つめ、しばしの余韻に浸った。【牧野大輔】
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