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私立・国立中の受験者数が首都圏で過去最多に。少子化が進む中、受験熱は地方にも広がっています。

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令和のリアル 中学受験

「親子は鏡」中学受験学習塾の代表が警鐘 勉強する子が育つ家庭とは

「目指すのは現代の松下村塾」という近野瀬里乃さん=本人提供
「目指すのは現代の松下村塾」という近野瀬里乃さん=本人提供

 「親と子は鏡です」

 東京都と神奈川県で6校を展開する学習塾「α-HERIX(アルファヘリックス)」の代表、近野瀬里乃さん(43)は「子どもの学力は、遺伝や家庭環境が影響するとの研究があります」と話す。

 「スポーツや音楽は頑張ったからといって一流になれるわけではないと誰もが理解しています。でも勉強は『頑張れば何とかなる』と思う親が多い。その考えは間違っています」

 中学受験に伴走する親に対し、子に過剰な期待をかけるのではなく、親自身の振るまいや環境を見直すことが必要だと説く。

 自ら進んで勉強する子どもを育てるにはどうすればいいのか。豊富な指導経験をもつ近野さんに聞いた。

  <主な内容>
 ・「人としての力を育てたい」
 ・勉強は将来の選択肢を増やす
 ・伴走する親への支援も必須
 ・子の勉強支援で親がすべきこと
 ・親こそが生活習慣を見直そう
 「令和のリアル 中学受験」第32部は2月下旬に公開予定です。

何のために勉強するのか

 「目指すのは現代の松下村塾」

 近野さんの名刺には、そう印刷されている。松下村塾は、幕末に長州藩(現在の山口県萩市)で吉田松陰が明治維新の立役者を多数育てた私塾だ。

 近野さんは2013年に塾を起業した。「勉強を通して、『人としての力』を育てたい」という思いがその根底にある。

 塾では、幼児から高校生まで約150人を指導している。小学生では、「マイペース」を大切にした中学受験のコース、オンラインで早朝に勉強する「朝ジュク」のコース、将来の高校受験を見据えた公立中学進学準備コースなどをもうけている。

 中学受験では東京都内の難関私立大の中等部や、地方の難関校に合格する児童もいる。

 塾に来る子どもの中には「目標がない」「何のために勉強するのか分からない」「塾には親に連れてこられた」という子もいる。

 そんな子どもたちにはまず「勉強は自分のため」と伝えるようにしているという。

 「自分が行きたい学校が見つかった時に、少しでも近づけるように勉強する。そうしておけば夢の選択肢が増えるから」

きょうだいの学費を稼ぎ

 塾を起業したのは、自身の生い立ちが関係している。

 東京都出身で、家族は両親と、近野さんの下に長男、次女、次男、三女と続き、きょうだいは計5人。一番上の姉として育った。

 近野さんは「都立御三家」の…

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