昼の序幕が「お江戸みやげ」(川口松太郎作、大場正昭演出)。結城紬(つむぎ)の行商人、お辻(鴈治郎)は朋輩(ほうばい)のおゆう(芝翫)と芝居小屋で見た女形の阪東栄紫(巳之助)に一目ぼれ。しまり屋のお辻の変化を鴈治郎がユーモラスに見せ、ハラハラと見守るおゆうの好人物ぶりを芝翫が描きだした。恋人同士の巳之助、種之助をはじめ、孝太郎、梅花、歌女之丞ら周囲もそろう。続いて松緑の愛嬌(あいきょう)たっぷりな「鳶奴(とんびやっこ)」。「弥栄芝居賑(いやさかえしばいのにぎわい)」をはさんで最後が「積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)」。勘九郎の関兵衛は古風でゆったりとした所作で要所の形がきまる。八代目菊五郎の宗貞は優美、七之助の小町はたおやかで、3者が振りに持ち味を発揮。関兵…
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