<getsu-gi>
太平洋に「クラリオン・クリッパートン」と呼ばれる海域がある。この水深約4000メートルの深海底で酸素が増える現象が一昨年、英科学誌に発表され注目を集めた。光合成で作られるはずの酸素が、光が届かない暗闇で生成される可能性を示したからだ。
発見した深海生態学者のスイートマンさんは、これを「暗黒酸素」と呼んだ。実験を重ね、海底の小さな岩石が電池のような働きをし、海水が分解されて生まれる、という仮説を立てた。常識を覆す報告は論争となり、否定的な意見を載せる科学誌もあった。
決着をつけるべく、日本財団などの支援で新たなプロジェクトが始まった。スイートマンさんら英米のチームが実験装置を海底に沈め、暗黒酸素発生の謎に迫る。
この記事は有料記事です。
残り701文字(全文1021文字)