人類が半世紀ぶり「月」へ アポロ以来 「空白の50年」その理由
毎日新聞
2026/3/26 07:00(最終更新 3/26 07:00)
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人類が約53年ぶりに月に向かうことになった。米航空宇宙局(NASA)が早ければ米東部時間4月1日(日本時間2日)、宇宙飛行士4人を乗せた宇宙船を打ち上げる。月面に着陸せず、宇宙船で月を1周するだけだが、なぜ人類は半世紀以上も月に行けなかったのだろうか。
「本当は行ってない」陰謀論出るほど
今回のミッションは、月面での持続的な活動を目指す国際月探査「アルテミス計画」の一環だ。全長約98メートルの巨大なロケットで打ち上げるオリオン宇宙船に4人が乗り込み、月を1周する。成功すれば2027年に月着陸船とのドッキングの検証を経て、28年に月面着陸を目指す。
ミッションは10日間の行程で、6日目に月の裏側に到達。地球からの距離は約40万キロになる予定で、人が到達した最も遠い地点の記録をわずかに更新する見通しだ。
人類が前回、月に行ったのは1972年12月。アポロ17号で2人が着陸し、岩石を持ち帰って以降、人類は月面を踏んでいない。そのため「本当は月に行っていない」「特撮だった」といった陰謀論が根強く支持されるほどだ。
この間、コンピューターは飛躍的に発展し、米国では民間の宇宙旅行サービスも始まった。にもかかわらず人類は月から遠ざかったままで、アルテミス計画でもロケットに不具合が相次ぎ、遅延を繰り返した。なぜ昔にできたことが、簡単にできないのか。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)で月探査計画に携わり、今は月に関する情報を発信する企業「ムーン・アンド・プラネッツ」の代表を務める寺薗淳也さんは、主に三つの理由を挙げる。
一つは、…
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