特集

先週のピックアップ

日曜朝刊「先週のピックアップ」で取り上げた記事をまとめています。

特集一覧

「学年で女性は1人だけ」 数学者が語る「数学嫌い」を生む背景

東京大教授の佐々田槙子さん=本人提供
東京大教授の佐々田槙子さん=本人提供

 「数学って何に役立つの?」

 「計算機があれば事足りるのに、なぜ勉強するの?」

 こうした疑問を抱いたことのある人は多いのではないでしょうか。

 学生時代、同学年に女性が1人だけという境遇も経験した数学者の佐々田槙子・東京大教授(確率論)に、「数学嫌い」が生まれる背景や日本の教育の課題を聞いてみました。【聞き手・斎藤文太郎】

「違いこそが素晴らしい」

 パズルやカードゲームが好きな子どもでした。負けず嫌いで、保育園では先生から「相手が何を出すかを考えてじゃんけんをしているね」と言われていたみたい。

 振り返れば、数学につながる遊びをよくしていたようです。

 親も私の好みを分かってくれていたと思います。算数に関する面白そうな本を買ってくれたり、数学者で大道芸人のピーター・フランクルさんが作ったゲームをパソコンでやらせてくれたりしました。

 東京都内の公立小に通いました。授業の印象は薄いですが算数は得意でした。

 「百ます計算」のような繰り返しの作業や暗記は苦手でしたが、新しい問題や考え方に出合えるのが楽しかったです。

 進学したのは都内の私立女子中高一貫校で、英語に力を入れていました。当時、理系を目指す生徒は特に多くはありませんでしたが、個性をすごく大事にする学校でした。

 制服はなく、校則もほぼなしで「人と違うことこそが素晴らしい」という方針でした。

 女子生徒が数学が得意だとか好きだとか言うと、周囲から浮いてしまうことがある、と大人になってから聞くことがありました。

 ですが、私の学校はそんな雰囲気はなく「人によって好きなものが違うのは当たり前だよね」という感覚で、過ごしやすかったです。

 毎朝礼拝の時間があり、生徒も順番に自由なテーマで話をしていました。最近考えていること、友人関係、進路……。

 話題はさまざまで、考えをどう伝え、自身と違う考えをどう受け止めるか、すごく勉強になりました。

学年に女性は1人だけ

 東大理科1類に入ったときは50人クラスで女性は3人だけ、理学部数学科に進んだ際には45人ほどの同学年で女性は私だけでした。…

この記事は有料記事です。

残り1122文字(全文1989文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載

この記事の筆者

アクセスランキング

1時間
24時間
SNS

スポニチのアクセスランキング

1時間
24時間
1カ月