「能登に活躍する姿届けたい」 智弁学園・番匠が臨んだセンバツ
第98回選抜高校野球大会決勝は31日、4年ぶりの近畿勢同士の対戦となり、大阪桐蔭の5回目の優勝で幕を閉じた。両校の選手たちは、地元の人たちや両親、支えてくれた人に感謝の気持ちを持って懸命にプレーした。
変わり果てたふるさと
「支えてくれた家族や応援してくれている地元の人に活躍する姿を届けたい」――。第98回選抜高校野球大会で準優勝した智弁学園(奈良)の番匠(ばんじょう)泰雅選手(3年)は石川県珠洲市出身。入学直前の2024年1月に能登半島地震で被災した。復興途上のふるさとに思いをはせながら、センバツに臨んだ。
24年1月1日、午後4時10分。家族4人でテレビを見ながら和んでいた。夜に、同じ地区内に住む父方の祖父母宅に集まろうという話になっていた。
その時「どどん」と、爆発したかのような音とともに激しい揺れに見舞われた。数分前に震度5強の地震が起きていたこともあり、すぐに外に飛び出した。津波の恐れもあったため、高台へ避難した。
一瞬の揺れで多くのものが失われた。慣れ親しんだ祖父母宅は隣の建物の倒壊に巻き込まれて大規模半壊した。自宅は壁がひび割れるなどの被害に見舞われた。
祖父母も含め、家族全員は無事だった。だが建物の倒壊などで変わり果てたふるさとを目の当たりにし、「どこがどこかわからなくなり、ただたださみしい気持ちになった」。地震直後は停電や断水が続き、余震による2次被害なども考え、車中での避難生活を余儀なくされた。
番匠選手は当時、金沢市にある硬式野球チームに所属していた。平日は地元・珠洲市で生活し、週末は約110キロ離れた金沢市で野球に励んでいたが、地震後は難しくなった。地震から約1週間後には珠洲市を離れ、金沢市内にある母方の祖父母宅へ避難した。その後は「行ける時は練習に行くようにしていた」が、その裏には思い悩む日々があった。
…
この記事は有料記事です。
残り754文字(全文1531文字)
【時系列で見る】
-
県和歌山商(2007年) 70年ぶり出場、最後まで諦めず /和歌山
34日前 -
父と語る 令和版「巨人の星」 今春、社会人野球へ 岡部飛雄馬選手
34日前 -
DH恩恵は投手に? 完投増え、打撃は過去最低水準 センバツ総括
35日前 -
西谷監督、「夏の山」登りへ鼓舞 センバツV大阪桐蔭が地元凱旋
35日前 -
センバツ2026 長崎西、夏へ再始動 春季九州大会に向け意気込み 「悔しさ」バネに課題克服 /長崎
35日前 -
耐久(2024年) 「新時代」を創った躍進 /和歌山
35日前 -
センバツ高校野球 専大松戸応援団が優秀賞 動きのキレ、鮮やかな緑のアルプス評価 /千葉
35日前 -
甲子園に出場できなかった父と重なった夢 大阪桐蔭・藤田捕手
35日前 -
バントヒットに伏線あり 大阪桐蔭が見いだした突破口 センバツ
35日前 -
「能登に活躍する姿届けたい」 智弁学園・番匠が臨んだセンバツ
35日前 -
「自分が」を捨てたタレント軍団 智弁学園示した結束 センバツ
35日前 -
西谷監督「やっと年輪が…」 センバツV、大阪桐蔭の新境地
35日前 -
智弁学園・杉本、熱投実らず「球数制限は意識せず」 センバツ
36日前 -
大阪桐蔭・川本、先輩の「冗談」吹き飛ばす圧巻15K センバツ
36日前 -
同点本塁打の智弁学園・逢坂「夏は金色をつかみたい」 センバツ
36日前 -
優勝投手の大阪桐蔭・川本「最後の打者は三振で…」 センバツ
36日前 -
智弁学園・小坂監督「四回ぐらいから一か八かで」 センバツ
36日前 -
大阪桐蔭・黒川主将「圧倒する力ないと分かっていた」 センバツ
36日前 -
センバツ閉会式で司会の17歳 「試合に感動して泣きそうに…」
36日前