目標12基も実績は4基 実現困難なプルサーマル計画に二つの壁
毎日新聞
2026/4/2 05:00(最終更新 4/2 05:00)
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原発の使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを再び原発の燃料にするプルサーマル発電。電気事業連合会(電事連)は「2030年度までに少なくとも12基で実施」とする計画を掲げているが、現時点で可能な原発は4基にとどまる。計画の実現を困難にしている二つの障壁とは。
プルサーマルは、原発の使用済みウラン燃料を再処理し、核物質のプルトニウムを分離。ウランを混ぜてウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(MOX燃料)に加工し、原発で燃やす。通常のウラン燃料よりウランを節約できるとされているが、原発の運転を調整する制御棒の効きが悪くなるとされ、安全性の問題を指摘する声もある。
余剰プルトニウムの削減
電事連がプルサーマルを推進する背景には、24年末で国内外に44・4トン保有するプルトニウムを減らしたい政府の方針がある。プルトニウムは核兵器にも転用される危険性があり、日本は「利用目的のないプルトニウムは持たない」とする方針を国内外に示している。
一方、MOX燃料を効率的に燃やせ、プルトニウム利用の本命だった高速炉は、原型炉の「もんじゅ」が16年にほとんど運転しないまま廃炉になった。プルサーマルはプルトニウムを消費する残された手段となっている。
電事連は09年、プルサーマルを「15年度までに16~18基の導入を目指す」としたが、20年には「30年度までに少なくとも12基」と下方修正していた。
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