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花作り簑作実は武田勝頼 正体隠し狙う家宝の奪還=小玉祥子

歌舞伎座「本朝廿四孝 十種香」。中村萬壽の花作り簔作実は武田勝頼=歌舞伎座提供
歌舞伎座「本朝廿四孝 十種香」。中村萬壽の花作り簔作実は武田勝頼=歌舞伎座提供

 「本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)」は、室町時代末を舞台に、武田信玄、長尾(上杉)謙信の争いを題材とした作品で、ほぼ実名で戦国大名が登場する。明和3(1766)年の人形浄瑠璃初演で、その後歌舞伎のレパートリーにも入った。

 浄瑠璃・歌舞伎作品ではモデルとなった人物に、ある程度実説に基づく設定がなされる場合と、名のみを借りた場合の両方がある。前者の代表格が「時今(ときはいま)也桔梗旗揚(ききょうのはたあげ)」の小田春永(織田信長)とするなら、「廿四孝」の武田勝頼は後者に属するだろう。

 勝頼は信玄の子。父の没後に跡を取ったが、信長らに攻められて自害。甲斐武田氏の最後の当主となった。

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