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韓国の青少年向け小説、日本で初の舞台化 家族の縁など描く物語

韓国で20万部以上売れた小説「世界を超えて私はあなたに会いに行く」=榊真理子撮影 拡大
韓国で20万部以上売れた小説「世界を超えて私はあなたに会いに行く」=榊真理子撮影

 青少年の視野を広げる小説に贈られる韓国の第8回文学トンネ青少年文学賞大賞を受賞した小説「世界を超えて私はあなたに会いに行く」(イ・コンニム著、邦訳出版2021年)が23日から、日本で初めて舞台化される。この作品にほれ込み、団体「YukaGoto」(ゆかゴト)を設立、企画・製作したのは俳優の清水優華さん(46)。「家族の縁や宿命、必然と偶然など、多くの方に共感いただけるストーリー。舞台を通じて伝えたい」と話す。

 原作は、父と2人暮らしの少女ウニュが、同じ名前の少女と時を超えた文通を始め、家族の過去が明らかになっていく物語。フリーの俳優として多くの舞台に立つ清水さんは、演劇を通じて韓国の人々とも交流があった。「韓国の児童向け演劇は、例えば生理の話を盛り込むなど日本と視点が違って刺激的で、勢いがあると感じていました」。22年秋、地元の図書館で邦訳本を見つけ、一気に読んだ。

 「タイトルを見て、どんな障害があっても会いに行くという強い意志を感じた。心臓がドキドキしました」。ワークショップなどで出会ってきた子供たちの顔が浮かび、「舞台化してみんなに知らせたい」と思ったという。

韓国書籍専門のブックカフェ「チェッコリ」のイベントで舞台について語った清水優華さん(中央)、石川樹里さん(左)ら=東京都千代田区のチェッコリで2026年4月8日、榊真理子撮影 拡大
韓国書籍専門のブックカフェ「チェッコリ」のイベントで舞台について語った清水優華さん(中央)、石川樹里さん(左)ら=東京都千代田区のチェッコリで2026年4月8日、榊真理子撮影

 清水さんは、翻訳家で演劇の日韓コーディネートを行う石川樹里さんに連絡を取った。石川さんが韓国で舞台化された際の脚本を手に入れる作業を進める一方で、清水さんはゆかゴトを設立。演出家に依頼し、上映権を獲得し、キャストのオーディションや助成金の申請など一つ一つのハードルを乗り越えて、舞台化が実現した。

 物語は「ゆっくり届く郵便ポスト」に手紙を書くところから始まる。実際に韓国には、投函すると半年後や1年後に手紙が届くポストがある。

 「時間を大切にする国だなと思います。今回の劇場にもこのポストを設置するので、ぜひ楽しんでください」

 公演は4月23~26日の4日間、東京都世田谷区北沢2の小劇場B1。23日には終演後、著者のイ・コンニムさん、脚本を担当したホ・ソネさんが登壇し、アフタートークを行う。問い合わせは、sekakoe2026@gmail.com。【榊真理子】

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