「群馬の黒船来襲」上武大ラグビー部 創部1年、関東リーグ参戦

練習に励む上武大の選手たち。右奥は成田監督=群馬県伊勢崎市で2026年4月4日午前10時58分、福田智沙撮影
練習に励む上武大の選手たち。右奥は成田監督=群馬県伊勢崎市で2026年4月4日午前10時58分、福田智沙撮影

 「群馬の黒船来襲」とラグビー関係者にささやかれる大学がある。昨年に創部し、わずか4人でスタートした上武大(群馬県)のラグビー部。監督を務めるのは、明和県央高を花園に11度導いた成田仁さん(57)だ。今春から本格的に始動し、関東大学リーグに参戦。19日には7人制の大会で創部初の公式戦に臨む。

 昨年4月に創部し、認知度不足で部員は4人。「ウエートトレーニングやハンドリング、タックルなど、基礎的な練習をしていたが、パス練習はできなかった」と成田監督は振り返る。

【山梨学院-明和県央】第105回全国高校ラグビー1回戦で、前年まで監督を務めた明和県央を見守る成田仁さん(中央)=東大阪市花園ラグビー場で2025年12月28日午前10時44分、米山淳撮影
【山梨学院-明和県央】第105回全国高校ラグビー1回戦で、前年まで監督を務めた明和県央を見守る成田仁さん(中央)=東大阪市花園ラグビー場で2025年12月28日午前10時44分、米山淳撮影

 そこで、自ら東日本の高校を中心に回った。明和県央高時代の教え子や、昨年度の花園に出場した流通経済大柏高出身の選手ら新1年生22人が加入。3年生1人、2年生2人と合わせて25人になった。

 25人は今、パスやタックル、ゲーム形式などの練習で汗をかく。「ラグビーが好きな子ばかり。真面目すぎるくらい一生懸命練習する。むちゃくちゃいいチームになる。十分戦える」と指揮官は手応えを感じている。

 主将を務めるのは唯一の3年生、清水大和さん(20)。県大会決勝で明和県央と激突してきた桐生第一高の主力だった。大学進学を機に競技から離れ、ラグビーなしの生活に物足りなさを感じていた頃、母校の試合を見に行くと成田監督に遭遇。「上武大でしょ、ラグビー部作るから」と声をかけられ、競技に戻った。

 今秋開幕のリーグ戦は5部からスタートし、まずは5部優勝と4部昇格を目標に掲げる。清水主将は「練習が楽しい。5部から始まるチームなので1年生はそれほど実力がないかと思ったが、一人一人良いプレーができる。まずは7人制の大会で初出場初優勝したい」と意気込む。

 関東大学リーグは1部に、ワールドカップ(W杯)4大会連続出場のリーチ・マイケル選手らを輩出した東海大、全国大学選手権6度優勝の関東学院大などの強豪がひしめく。

 ステップアップするうえで参考になりそうなのが、今季は3部の新潟食料農業大だ。高校ラグビーの強豪の東福岡高を3連覇を含む4度の花園優勝に導いた名将、谷崎重幸さんが監督になり、2020年に創部して5部からスタート。21年に4部、22年に3部、24年には2部昇格を決めた。

 成田監督も、この新鋭の存在は意識しているようで、24年、成田監督の母校である国士舘大との2部・3部入れ替え戦を視察。2部の大学と3部の大学の実力の把握に努めた。

 ベールを脱ぐ前から注目される上武大。関係者による会合では「群馬の黒船来襲」との言葉も飛び出した。かたや谷崎監督は「学生が新潟まで来なくなってしまう」と苦笑交じりだったという。

 成田監督は「まずは2部にはコンスタントにいられるように」と現実的な目標を掲げつつ、1部への道は長期戦を覚悟。「上に行くには現場の努力だけではなく、大学の支援も必要になる。1部に行けるのは部員100人体制が10年続いてからでしょうね」【福田智沙】

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