ロシアの侵攻が続くウクライナの防衛について各国の国防幹部が協議する関係国会合が15日、ベルリンで開かれた。会合に合わせ、英国は今年中にウクライナへ少なくとも12万機の無人機(ドローン)を供与すると発表した。ドイツも14日にウクライナと人工知能(AI)を搭載したドローンを共同生産することで合意。国際社会の関心がイラン情勢に集まるなか、欧州の結束とウクライナ支援継続の重要性を確認した。
会合はドイツと英国が主催し、40カ国以上が参加した。ピストリウス独国防相、ヒーリー英国防相、北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長、ウクライナのフェドロフ国防相の4人が対面で、他の参加者はオンラインで出席した。
ルッテ氏は会合後の記者会見で「多くの安全保障上の課題に直面していてもウクライナへの関心が失われてはならない」と強調。米国製兵器を欧州各国が購入してウクライナに供与する「ウクライナ優先要求リスト(PURL)」の仕組みが「機能し続けている」と説明し、米国の関与低下への懸念を払拭(ふっしょく)しようと試みた。
英国防省によると、今回発表したドローンの提供は過去最多。ウクライナ側への引き渡しはすでに今月から始まっているといい、長距離の攻撃型や偵察型などのドローンが含まれるとしている。また、英国は年内に数十万発の砲弾と数千発の防空ミサイルをウクライナに供与するという。
会合に先立つ14日、ドイツのメルツ首相とウクライナのゼレンスキー大統領はベルリンで会談した。ウクライナ国防省によると、両政府は総額40億ユーロ(約7500億円)に上る防衛協定を締結。ドイツの資金負担で防空システム「パトリオット」用ミサイル数百発をウクライナに供与し、ドイツに合弁会社を設立してAIなどの革新的な技術を搭載した中距離の攻撃型ドローンを共同生産するという。
ウクライナ防衛に関する関係国会合の開催は2022年4月から当時のバイデン米政権の主導で始まった。今回で34回目。次回は6月に予定されている。【鈴木一生】
【時系列で見る】
-
EU、対ロシア追加制裁を加速 ハンガリー政権交代で
12日前 -
40年前の原発事故の記憶 被爆地広島で平和願うベラルーシ人女性
12日前 -
EU、ウクライナへの無利子融資を承認 ハンガリーの軟化受け
14日前 -
ロシア流「闇バイト」 破壊工作にウクライナ人雇う理由=福永方人
14日前 -
ウクライナへ 心つなぐコンサート 現地の子どもと中継も 来月3日 /広島
14日前 -
ブルガリア議会選、親露野党が過半数に ウクライナ支援に消極的
15日前 -
ウクライナ、ロシアの原油収入「戦費になる」 制裁緩和を批判
16日前 -
ドローン戦争が変えた男女差 操縦技術>体力・身体能力
16日前独自 -
「女の顔」をし始めたウクライナの戦争 ドローン操縦で敵兵狙撃
16日前独自 -
ウクライナに英が無人機12万機供与、独は共同生産 関係国会合
19日前 -
ロシアが誇示する帰還軍人優遇 裏で学生の勧誘進み、戦傷者増加
20日前 -
願うは平和 商店街イベントでウクライナ避難民が歌披露 北九州
20日前 -
戦争で狙われる原発 浮き彫りになる脆弱性、軍事攻撃は想定せず
20日前現場ルポ -
「原発も戦場に」 ウクライナ侵攻が示した現実
20日前現場ルポ図解あり -
ドローン衝突で狂う廃炉計画 重要機能喪失、戦争リスクあらわに
20日前現場ルポ図解あり -
平和への願い、歌声にこめて ロシア侵攻で家族と福岡へ ナディーヤさん 八幡中央区商店街 /福岡
20日前 -
ハンガリー次期政権、ウクライナへのEU融資認める意向
22日前 -
ゼレンスキー氏「無人兵器だけで陣地奪還」 露侵攻後で「初」
22日前 -
復活祭に合わせた一時停戦 ゼレンスキー氏が同意の意向
26日前