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毎日新聞朝刊1面の看板コラム「余録」。▲で段落を区切り、日々の出来事・ニュースを多彩に切り取ります。

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京都府南丹市の園部城は城マニアの間で…

京都府立園部高に残る園部城の(右から)櫓門、番所、巽櫓=京都府南丹市園部町で2017年4月20日午後4時35分、礒野健一撮影 拡大
京都府立園部高に残る園部城の(右から)櫓門、番所、巽櫓=京都府南丹市園部町で2017年4月20日午後4時35分、礒野健一撮影
6日夜に開催された説明会に向かう園部小の保護者ら=南丹市で2026年4月6日午後7時1分、大東祐紀撮影 拡大
6日夜に開催された説明会に向かう園部小の保護者ら=南丹市で2026年4月6日午後7時1分、大東祐紀撮影

 京都府南丹市の園部城は城マニアの間で「最後の城」として有名な存在らしい。元々は天守閣を欠き「園部陣屋」と呼ばれたが、幕末に改築を認められ、明治に入って完成した。万一、官軍が敗れた場合に天皇の宿舎にする思惑もあったといわれる▲跡地に建てられた府立園部高校には立派な門ややぐらが残る。かつて天守に代わる三重やぐらがそびえた学校裏手の小麦山には公園が整備されている。知る人ぞ知る「スーパーマリオの聖地」だそうだ▲世界的な人気ゲームを開発した任天堂の宮本茂さんは合併前の旧園部町出身で園部高のOBでもある。幼少期から探検ごっこの舞台だった小麦山はキノコや虫たちが登場するマリオワールドを発想した原点だったという▲そんな古い歴史を持ち、自然に恵まれた園部で先月に起きた小学生の失踪事件は最悪の結末を迎えた。4月から6年生に進級するはずだった安達結希(ゆき)さんが遺体で発見され、母親の再婚相手である父親が死体遺棄の疑いで逮捕された▲安達さんが通っていた市立園部小学校は小麦山のふもとにある。昆虫採集が好きだったというから「マリオの聖地」でも遊んだことがあっただろう。これから大きく広がっていたはずの未来が失われたことに胸が詰まる▲「歴史のまちに はぐくまれ 元気いっぱい 伸びてゆく 夢に向かって 学ぼうよ」「城址の緑 ほこらしく 豊かなまちに みまもられ きずく未来へ 勇気わく」。安達さんも歌っただろう。園部小校歌の一節である。

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