大阪・道頓堀にある劇場、大阪松竹座の閉館を巡り、関西の歌舞伎ファンらで作る「関西・歌舞伎を愛する会」のメンバーが20日、大阪市内で街頭署名活動を実施した。松竹、文化庁、大阪府市などに対し、芝居町の伝統を絶やさぬよう、道頓堀での劇場存続を要望している。
松竹座は1923年開場。江戸時代から400年の歴史を持つ芝居町・道頓堀の「最後の大劇場」として親しまれてきたが、設備の老朽化などを理由に5月末での閉館が決まった。運営する松竹は、現在の建物を取り壊した上で「新たな文化芸能発信拠点の実現」に取り組むと説明している。
「愛する会」は78年、公演数が減少していた関西の歌舞伎界を盛り上げようと、「関西で歌舞伎を育てる会」として結成された。昨年12月に署名活動を始め、これまでに約1万8000筆が集まったという。
この日は、大阪・ミナミのなんば広場で署名を呼びかけた。代表世話人の川島靖男さん(82)は「劇場の再開は検討されているが、どのような形になるのか、具体的なことは何も明らかになっていない。歴史ある道頓堀で歌舞伎の公演が続いてほしい」と語り、引き続き署名活動を通じて、道頓堀での劇場存続を訴えていく方針を示した。
署名した大阪市の女性(48)は「松竹座は、そこにあるのが当たり前の存在だった。建て替えとなっても、どうか道頓堀に劇場が戻ってきてほしい」と話した。
署名用紙は会のホームページからダウンロードできる。【関雄輔】