台湾総統府は21日、頼清徳総統が22日から予定していたアフリカ・エスワティニ訪問を延期すると発表した。頼氏の専用機が通過する3カ国が飛行許可を取り消したためとしている。総統府は中国が圧力をかけたとして、強く非難する声明を出した。
エスワティニは台湾が外交関係を持つ12カ国のうち、アフリカ唯一の国。総統府は13日、頼氏が国王ムスワティ3世の即位40年式典に出席すると発表していた。石油タンク建設の支援などを通じて、外交関係をつなぎとめる狙いがある。
総統府によると、飛行許可を取り消したのはインド洋の島国セーシェル、モーリシャス、マダガスカルの3カ国。「中国の粗暴なやり方は国際ルールに違反し、地域の現状を破壊する」と批判した。安全を考慮して頼氏の訪問を延期し、代役を派遣するという。
中国は2016年から続く台湾の民進党政権との対話を拒否。台湾が外交関係を持つ国に対して、経済援助などを利用して断交を迫るなど切り崩しを続けている。【台北・林哲平】