働きづらさの背景に発達障害? 「診断なくても就労支援」の挑戦
毎日新聞
2026/4/22 09:00(最終更新 4/22 09:00)
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同じミスを繰り返す、上司の指示通りに動けない――。働きづらさには、発達障害の特性が関係しているかもしれない。
職場での配慮や支援機関のサポートには、障害の診断が必要になることが多い。だが抵抗感があったり、特性の自覚がなかったりして、診断を持たない人もいる。
「『障害者』にならなければ支援につながれないのはおかしい」として、もともとは障害者を対象とする手厚い就労支援を、多様な生きづらさを抱える人に提供するまちがある。岐阜市だ。
民間が主導し、地域ぐるみの挑戦を始めて3年あまり。見えてきたのは、大きな経済効果の可能性と雇用拡大に向けた課題だった。
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ADHDの可能性を指摘されたが
「両方、ちゃんと見ておいて」
スーパーマーケットで冷蔵設備工事の現場監督をしていた時のこと。一輝さん(25)=仮名=は先輩の指示に戸惑った。
1カ所は目の前にある冷蔵ケースだが、もう1カ所は棚の向こうで、同時には見えない場所にある。
結局、遠い方は確認しないままになり、後から厳しく注意された。両方の現場を小まめに行き来して確認するという発想はなかった。
失敗続きで朝起きられなくなり、メンタルクリニックに駆け込んだ。チェックシートに答えると、医師から「うつ病とADHD(注意欠如・多動症)の可能性がある」と言われた。
不注意を減らすための薬を処方されたが、効果を感じられず、再受診しなかった。勤めていた施工管理会社は9カ月で退職し、岐阜市の実家に…
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