子ザルのパンチ、成長中 お兄ちゃんの立場に ぬいぐるみ離れも

群れのサルとじゃれ合うパンチ(手前)=千葉県市川市で2026年4月21日、西夏生撮影
群れのサルとじゃれ合うパンチ(手前)=千葉県市川市で2026年4月21日、西夏生撮影

 世界的に話題になった千葉県市川市動植物園の子ザル「パンチ」が、少しずつ成長している。母親代わりにオランウータンのぬいぐるみを抱える姿が人気を集めていたが、最近はぬいぐるみをあまり持たず、群れの仲間と遊ぶことが増えた。園内のニホンザルに赤ちゃんが生まれ、群れの末っ子から「お兄ちゃん」になった。

 パンチは2025年7月生まれの雄のニホンザル。母ザルが育児放棄したため、飼育員による人工哺育で育てられた。母親代わりにオランウータンのぬいぐるみを抱えた姿が愛くるしいと国内外で評判になった。

 今年1月に本格的に群れに戻されたが、他のサルから威嚇されたりしてなじめず、ぬいぐるみを手放せなかった。それから3カ月ほどたち、サル山でぬいぐるみを手にする姿はほとんど見かけなくなった。

4月に生まれた赤ちゃんを抱く母ザル(右)=市川市動植物園提供
4月に生まれた赤ちゃんを抱く母ザル(右)=市川市動植物園提供

 市川市動植物園課の安永崇課長は、パンチがぬいぐるみを抱えるのは「不安の表れ」だとみる。パンチのぬいぐるみ離れが進んでいることについて「不安を感じることが少しずつ減っているのだろう。パンチと絡んだり、遊んだりするサルが増えてきているが、まだ一部にとどまっている。ちょっとしたトラブルで、群れから仲間はずれにされるケースもあり、慎重に見守っている」と話す。

 園によると、パンチを一目見ようと、土日を中心に多くの来園客が訪れている。園は、大勢の人がサル山を囲んだり大声を出したりすると、サルにストレスがたまり、はけ口として幼いパンチがいじめられる可能性があると判断。サル山の見学場所を約1メートル後ろに下げるため新たな柵を作るなどの対応をした。

 今月20日朝には、飼育員が赤ちゃん(性別不明)を抱いた雌ザルを確認した。パンチは園内で飼育するニホンザル56頭の末っ子だったが、下から2番目になった。

 園は「サル山を訪れる際は、母子にストレスを与えないようにいつもより静かにしてほしい」と呼びかけている。【石塚孝志】

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