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「障害者で金もうけ、エグいって」 不正受給への怒りと募る不安

絆ホールディングス傘下の事業所から解雇通知を受け取った男性。高齢の両親もおり、仕事を失ったことへの不安は消えない=大阪市北区で2026年4月6日午後6時1分、長沼辰哉撮影
絆ホールディングス傘下の事業所から解雇通知を受け取った男性。高齢の両親もおり、仕事を失ったことへの不安は消えない=大阪市北区で2026年4月6日午後6時1分、長沼辰哉撮影

 真新しいスーツに身を包んだ若者らが街を行き交う。

 期待に胸を膨らませたり、緊張で顔をこわばらせたり。それぞれが門出を迎えている。

 そんな時期に、障害がある男性は勤務先の福祉サービス事業所が閉鎖することになり、働き口を失った。

 事業所を運営する会社が、グループ内で総額約150億円もの不正受給をしていたと判断されたからだった。

 しかも、資金を不正に受け取るための「駒」に自分がされていた。

 希望の春のはずなのに。男性はうめく。

 「障害者を金もうけの手段にするなんて。エグいって……」

 40代の男性は10代の頃に精神疾患を患った。意図せず気分が高揚したり、必要以上に落ち込んだりする症状に悩まされている。

 大学卒業後に日雇いの仕事を転々としたが、心身の不調に悩まされることも多かった。

独自の「36カ月プロジェクト」

 「お金を稼ぎつつ、ゆくゆくはフルタイムで働けるようになれたら」

 そんな思いから2025年夏、大阪市内にある「就労継続支援A型事業所」に通い始めた。

 利用する障害者に働く機会を提供したり、一般企業などへの就職に必要な訓練をしたりする施設。市内に本社を置く福祉関連会社「絆ホールディングス(HD)」の傘下企業やNPOが運営する事業所の一つだった。

 ここで事業所側から提案されたのが「36カ月プロジェクト」という独自の就労支援方針だった。

 プロジェクトについて、絆HDはこううたっていた。

 「一般企業への就職を目指す過程で困難が生じた場合にはA型事業所の利用に戻って再度挑戦できる仕組みです」

 事業所を利用する障害者か。

 それとも、事業所で働く障害者か。

 この立場の…

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