社会人野球のJABA京都大会で25日、球審がヘルメットをかぶる取り組みが始まった。プロ野球でバットが頭部に直撃して球審が負傷した事故などを受けた試験的な運用。わかさスタジアム京都で行われたリーグ戦のHonda―大阪ガスの試合で、球審がヘルメットを着用してジャッジした。本来は捕手用のものを応用した。
着用したのは製品安全協会の基準を満たした証明である「SGマーク」がついた黒いつば付きの捕手用ヘルメット。大会の橘公政・審判委員長は「安全対策として早急に取り組むべきだと判断した」と話した。判定への影響などを検証し今後に生かす。
アマチュア野球の審判は、球審を含めてグラウンドでは帽子をかぶるのが通例。橘委員長によると、社会人野球でも、数年前の日本選手権で、折れたバットが球審の頭部に当たる事故が発生。審判の安全対策はかねての課題だったという。
今月16日、プロ野球のヤクルト―DeNA戦(神宮)で、打者が空振りした際にバットが手を離れて球審の頭部に直撃し、球審が救急搬送される事故が発生。京都大会を主催する日本野球連盟近畿地区連盟は、プロ野球での事態を重くみて、ヘルメットの着用を決めた。用具の手配の関係もあり、25日からスタートした。
アマチュア野球界では先駆的な取り組みとなる。社会人野球を統括する日本野球連盟の谷田部和彦・専務理事は「審判の危険性を改めて認識した。安全面を考え、今後どう対応していくか議論していく」と話した。
プロ野球では一部の球審が以前からヘルメットをかぶっていたが、神宮での事故を受けて日本野球機構(NPB)がヘルメットを着用するよう通達を出した。【石川裕士、下河辺果歩】