処理水「放出に反対」の不審アカウント 今も潜む世論工作の脅威
毎日新聞
2026/4/30 05:30(最終更新 4/30 05:30)
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政府が東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を決定してから、4月13日で5年が経過した。海洋放出の開始時には、SNSでネガティブな情報を拡散する動きが不自然に広がった。一部は中国が関与する認知戦だったとみられている。情報分析会社の調査によると、当時に活動していたアカウントは現在も残っており、今後も別の政治的テーマについて利用される恐れがあるという。
ティックトックで「増幅活動」か
政府が海洋放出の方針を決定した2日後、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」のあるアカウントは、放出に反対する投稿を始めた。「菅さん 汚染水を飲まないね!」「麻生が汚染水を飲みます」などと、5日間で海洋放出に反対する投稿を5件行った。
アカウントは中国国内で約30年前に放射線を被ばくする事故に遭った男性の写真をアイコンにしている。いずれの投稿も1000件前後の「いいね」、670~700件程度のコメントを集めている。
情報分析会社「ジャパン・ネクサス・インテリジェンス」(JNI、東京都)などによると、このアカウントに対するコメントの多くが、なぜか投稿から約2カ月後の6月6~9日に集中。英語やロシア語、韓国語や日本語など多言語にわたり、「日本人が地球の井?に毒を入れた」など不自然な日本語や、中国メディアが海洋放出の批判に利用した「ゴジラ」といった単語が頻繁に登場していた。
さらにコメントをしたアカウントをJNIが抽出調査すると、…
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