連休明け運動会が… エッセー漫画家が不登校の長男に教わった事
大型連休明けの運動会をきっかけに不登校になっていく長男との日々を親の立場から赤裸々につづったコミックエッセーが、発売から3年たっても重版を続けている。
「学校が合わないのは子どもの問題」「不登校は親の責任」……。そんな自身や周囲の偏見を克服する過程を丁寧に描いた今じんこさん(41)に、これまでの葛藤や考え方の変化、長男のその後を聞いた。【聞き手・萩原桂菜】
――今さんの長男が「学校行かない」と言い出したのは、小学校に入学してまだ間もない5月のことでした。
◆もっちん(長男)に「なんで行かないの?」と聞いたら、「運動会の練習やりたくない」と返ってきました。そのときは「なぜ?」と思いました。私自身は運動会の練習に疑問を持ったことがなかったからです。
もっちんは保育園までは運動会が好きな子でした。しかし、小学校の運動会は整列の厳しさや炎天下での練習に加え、先生が声を荒らげる場面もあったようで、保育園の運動会の雰囲気とは違いました。
大きな音、強い日差し、長い拘束時間、失敗すると怒られるプレッシャー……。運動会はまさに、もっちんの苦手が凝縮されたイベントでした。
――運動会への不安もあり、学校へ行くのを泣きながら渋るようになったそうですね。
◆最初は「不登校になったらどうしよう」なんて、全く考えていませんでした。まだ入学して1カ月だったので、不安があるのは当然ですし。
困惑しながらも、なだめて送り出せばどうにか学校に行ける日々でした。運動会前日は学校を休みましたが、当日は先生や友達の励ましもありなんとか参加。不安がっていた徒競走の整列も乗り越え、ゴールしました。しかし、午前中には「もう帰りたい」と涙を見せました。無理をしていたんだと思い、昼食後に早退しました。
連休明けの運動会まで何とか学校に通っていた今じんこさんの長男。でも、運動会を乗り越えた後も不調は続きました。そんな長男と向き合う中で、今さんはあることをきっかけに自分の不安の正体に気づきます。ここからは、今さんのエッセー漫画も紹介しながら、親子の歩みをお伝えします。
――運動会後は学校に行けるようになると期待していましたが、行き渋りは続きます。どのような気持ちでしたか?
◆そのときは原因が分かりませんでしたが、今思えば運動会…
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