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事件や紛争の解決を見届ける司法記者は日々、さまざまな裁判に遭遇しています。司法の現場の知られざるエピソードを報告します。

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「幸せにしたいけど憎い」 5歳置き去りの理由と母の再出発

体を寄せ合って公園のベンチに腰掛ける家族(写真は本文とは関係ありません)=札幌市で2026年4月28日午後0時41分、谷口拓未撮影
体を寄せ合って公園のベンチに腰掛ける家族(写真は本文とは関係ありません)=札幌市で2026年4月28日午後0時41分、谷口拓未撮影

 「逃げたかった。息子を幸せにしたい気持ちだったが、憎い思いも抱いていた」

 26歳のシングルマザーは法廷で涙ながらに心境を明かした。

 夜職に就いて家計をやりくりしたが、電気の供給がついに止まった。

 真夏の自宅に5歳の長男を置き去りにして、知人の家に出かけた。

 無垢(むく)な息子は、そんな母を見送り手を振っていた。

 女性が問われた罪は、保護責任者遺棄。事件に至った明確な原因はうまく説明できないが、自分なりに向き合おうとした。

「放置しても大丈夫、と……」

 札幌市でも暑さが本格化した2025年7月13日。この日の夕方、市内の集合住宅駐車場付近でひとりぼっちでいる男児を、近隣住民が発見した。

 住民が声をかけると、男児は応じた。

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