始まった「医師から医師へ」 リングドクターが語る安全対策
毎日新聞
2026/5/1 06:30(最終更新 5/1 06:30)
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東京ドームのメインイベントでは初めて日本選手同士が対戦する世界スーパーバンタム級タイトルマッチ(5月2日)に沸くボクシング界。王者の井上尚弥選手(大橋)と挑戦者の中谷潤人選手(M・T)のプロ32戦無敗同士の決戦に注目が集まる。
一方で、ボクシング界では昨年、試合後に頭部外傷で2人が亡くなった。再発防止に向けた取り組みはどうなっているのか。脳神経外科医でリングドクターも務める藤田周佑さん(39)に「現在地」を聞いた。【聞き手・飯山太郎】
――プロボクシングでは2025年8月2日に東京・後楽園ホールで行われた興行で、別々の試合に出場したボクサー2人が亡くなりました。再発防止策などは取られているのでしょうか。
◆管理・統括団体の日本ボクシングコミッション(JBC)のこれまでの対応に、全く問題がなかったわけではありません。ただ、この半年ほどはJBCが、迅速かつ的確に対応しているイメージが強いです。
まずJBCは今回の事故を受け、弁護士や医療の専門家らからなる事故検証委員会を設けました。そして、昨年9月に中間報告で検証委から厳しく非難されます。ボクシング界では23年12月にも試合後にボクサー1人が亡くなっていました。この時も再発防止策がまとめられました。しかし、検証委はJBCの取り組みを「施行状況としては不十分」と指摘しました。
これを受けJBCは昨年10月、「管理者としての責務を十分果たせてこれなかったことを猛省」と表明し、大きく9項目の再発防止策の実施、または実施の検討をすることを決めました。
「ドクター・トゥー・ドクター」
――防止策は全て始まっているのでしょうか。
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