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水俣病

1956年に公式確認され「公害の原点」といわれる「水俣病」。高度経済成長期に未曽有の被害と差別を生み、救済の訴えは今も続く。

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公式確認70年 まだ終わってはいない 患者団体もどかしく

焼香する胎児性患者の坂本しのぶさん(右)=熊本県水俣市で2026年5月1日午後1時42分、日向米華撮影
焼香する胎児性患者の坂本しのぶさん(右)=熊本県水俣市で2026年5月1日午後1時42分、日向米華撮影

 水俣病の公式確認から70年となった1日、熊本県水俣市の「乙女塚」では、市などが主催する犠牲者慰霊式とは別に、患者団体「水俣病互助会」による慰霊祭があった。胎児性患者の坂本しのぶさん(69)ら関係者約60人が集まり、犠牲者を悼むとともに、患者・被害者を取り巻く問題の解決を願った。

 塚は俳優の砂田明さん(1928~93年)が中心になって作られた。砂田さんは「苦海浄土」など水俣病を描いた作家の故石牟礼道子さんの作品に触れ、72年に家族と水俣に移住。水俣病被害を告発する一人芝居「天の魚」の脚本を書いて自ら演じ、79年から国内外で556回公演した。芝居の後には「起(た)ちなはれ」と題した詩をこう読み上げた。

 「もし人が今でも万物の霊長やというのやったら/こんなむごたらしい毒だらけの世の中 ひっくり返さなあきまへん/なにが文明や(略)なにが高度成長や なにが百年一度の万博や……」

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