「完全テレワーク」で就労諦めない 重度障害者が入社式 相模原

スタッフサービス・クラウドワークの新入社員ら。入社式の日、「今の気持ち」を紙に書くなどして交流した=横浜市西区で2026年5月1日午後1時26分、清水夏妃撮影 拡大
スタッフサービス・クラウドワークの新入社員ら。入社式の日、「今の気持ち」を紙に書くなどして交流した=横浜市西区で2026年5月1日午後1時26分、清水夏妃撮影

 障害で通勤が困難でも「完全テレワーク」で社会参加を――。仕事のDX(デジタルトランスフォーメーション)化が進む中、従来は就労を諦めていた障害者が企業に就職する例が増えている。重度身体障害者の在宅就労を進める「スタッフサービス・クラウドワーク」(相模原市)は1日、入社式を開き、4人の新入社員が一歩を踏み出した。

 同社は人材派遣大手「スタッフサービスグループ」の傘下で、障害者雇用に特化した特例子会社の一部署としてスタートした。かつては面接時に意欲が評価された求職者でも、通勤やバリアフリー環境のハードルから採用を見送らざるを得ない事例が相次いだ。資質や能力とは別の部分で選考することに、採用側として違和感があったという。

 「全ての仕事を通勤なしで完結してもらえば雇用を実現できる」と、次第にテレワークでの就業を推進。2016年に「完全テレワーク」の雇用を始め、20年に分社化した。今年4月時点で40都道府県の659人の重度障害者が働き、グループ会社が受け取った名刺の電子化や、求人情報のリスト化などを担っている。

 入社式では曽根徹哉社長が、車いすの新入社員らを前に「ここからがスタートです。誰もがより良い『働く』に出会える社会にしていきましょう」とあいさつした。先輩社員はオンラインで「困ったときは頼って大丈夫。安心して一歩ずつ進んでいってください」とエールを送った。

 新入社員の崎野優花さん(35)は視界が徐々に狭くなり、10年前に網膜色素変性症と診断された。電車での通勤が難しく、勤めていた会社を辞めたという。取材に「不安もあるが、再び働けるワクワク感もある。在宅という安心した環境で働けるので精いっぱい頑張りたい」と語った。【清水夏妃】

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