ミュージアム閉館で一念発起 「星の王子さま」専門の移動書店
毎日新聞
2026/5/3 14:00(最終更新 5/3 14:00)
有料記事
1535文字
夜空を思わせる紺色のフランス車の中に、さまざまな国や出版社の「星の王子さま」と、作者サン=テグジュペリに関する本が数百冊。Librairie(リブレリ) B612は、おそらく日本で唯一の「星の王子さま専門」書店だ。
都路一海さん(37)と森奈美子さん(46)は、首都圏のイベント会場やショッピングモールなどに年間50回ほど出向く。書棚の上で、王子さまやキツネ、「ゾウを飲み込んだウワバミ」のぬいぐるみが来店者を迎える。
砂漠に不時着した操縦士が不思議な男の子に出会う物語は、1943年の出版以来500以上の国・地域の言葉に翻訳され、日本語訳も多数ある。
都路さんは高校生のころ、この本に出会った。折に触れて読み返すたび、違う場面が心に染み入った。大学時代には訳書や関連書を本格的に集め始めた。
作中、王子さまは自分の星に咲いた一輪のバラを大切に思う。砂漠で出会ったキツネはその理由を、バラのためにたくさんの時間を費やしたからだと語る。都路さんも何度も「王子さま」と向き合ううちに、作品が「自分の人生の一部」になっていた。
…
この記事は有料記事です。
残り1073文字(全文1535文字)