「配慮が不可欠だった」 皇室の議論、石破氏が語る三つの難しさ
皇族数確保の議論が国会で進んでいる。皇位継承の不安定さという危機的な状況がある中、かつて女系天皇を含む議論の必要性に言及していた自民党の石破茂氏。首相となり、持論は鳴りを潜めた。「語りにくく、配慮が不可欠だった」と振り返り、議論の難しさを明かした。【聞き手・山田奈緒】
陛下の姿に心打たれ
「総理大臣の任期中で一番幸せだったことは?」と聞かれたら、迷いなく「天皇陛下とお話しできた経験だ」と答えます。
陛下とは万博や国際会議などのイベントでご一緒するとともに、国政報告として内奏の機会もいただき、お目にかかることができました。陛下との距離が近しいことを、心からありがたく、恐れ多く感じました。
天皇とはこれほど、私心(わたくしごころ)がないのか。ここまで無私なのか。こんなにも日本国民の幸せだけを考えておられるのか。このような方が日本には本当におられるのだと、そのありがたさを実感しておりました。
平成のころにも、上皇陛下(当時は天皇陛下)のお振る舞いに感動した出来事がありました。福井県で開かれた全国植樹祭のレセプションで、陛下は1時間ほど、お立ちになったまま、集まった人々にずっと声をかけられていたのです。
陛下は当時、75歳。私は農林水産大臣だったので、そばにおりました。私は「お座りいただいてはどうか」と侍従の方に提案しましたが、「(陛下は)そのようなことは望んでおられない」と言われました。ずっとお立ちになったまま、少しでも多く人々と言葉を交わそうとされていたお姿に、とても心を打たれました。
危機的状況にある皇統
国会議員には、宮中行事や祭祀(さいし)に参加する機会もありますので、皇室との接点がある分、天皇や皇室に恐れ多いという思いを持つ人も多いのだと思います。
政府や国会と、世論にギャップがあるとすれば、そのあたりにも一因があるのかもしれません。ちまたで…
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