体験者が控訴審に提出 調査の専門家「法の解釈運用でも尊重を」
被爆者援護法の前身で被爆者健康手帳の交付要件などを定めた原爆医療法(1957年施行)を巡り、法の制定過程で、長崎原爆で「灰を受けた人」を被爆者と認める見解を、参院か内閣の法制局が示していた可能性が明らかになった。被爆地・広島選出の参院議員(故人)がいずれかの法制局の意見を書き留めたとみられるメモが見つかった。調査した田村和之・広島大名誉教授(行政法)は「法律の専門機関が『長崎で灰を受けた人』が被爆者に該当すると具体例を示していたのは重要。現在の法の解釈運用でも尊重されるべきだ」と指摘する。
長崎原爆を巡っては、国が指定した援護区域外で原爆投下後に灰などを受けた「被爆体験者」が「健康影響を受けた可能性が否定できない」として、被爆者手帳の交付を求める訴訟が福岡高裁で係争中だ。原告側は、原爆医療法を引き継いで95年に施行された被爆者援護法に定める「身体に原爆放射線の影響を受けるような事情の下にいた者」に自分たちが該当することを示す証拠だとして、2026年2月にメモを福岡高裁に提出した。
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