第三章 世界を見据えて
社会とともに夢に向かって(一)
稲盛は社員に夢を持たせることも忘れなかった。
「月商十億円を達成してハワイへ行こう!」
そうぶちあげたのは昭和四十七年(一九七二年)のことである。前年は月商五、六億円だったから、一挙倍増という不連続への挑戦だった。
あまりに高い目標だったため、社内から二等賞はないのかとの声が出て、
「それなら九億円で香港。ただし八億円だったら京都の禅寺で座禅だ!」
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