「あなたの食卓に発がん性物質があふれています」。そんな言葉が週刊誌にしばしば登場する。「発がん性」という言葉にドキッとして、そうした食品を避けたくなるのが消費者の気持ちだろうが、実は「発がん性=危険」とは限らない。不安に踊らされないための基本知識を持っておきたい。
報道でハム・ソーセージが売り上げ減
ちょっと古い話になるが、2015年10月、世界保健機関(WHO)の研究組織である国際がん研究機関(IARC)が、ハム・ソーセージなどの加工肉を「発がん性ありのグループ1」、牛や豚などの肉類(レッドミート、鶏肉は除く)を「おそらく発がん性ありのグループ2A」にすると発表した。これを受けて、新聞やテレビの多くは「発がん性分類の5段階で危険度が一番高いハム・ソーセージ」とか「5段階でリスクが一番高いハム・ソーセージ」と報じた。
危険度やリスクが一番高いと聞けば、だれだって不安になる。案の定、流通最大手イオンでは、その年のお歳暮で贈答品のハム・ソーセージの売り上げが約3割も落ちた。
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