スルガ銀行(静岡県沼津市)によるシェアハウス向け不正融資問題で、多額の借金を背負った購入者の救済に取り組んでいる弁護団が3月1日、東京都内で記者会見し、東京地裁に申し立てた民事調停の第2陣285人について、同行と調停成立で合意したと発表した。合わせて約442億円の借金が免除される。
この問題では融資の際、審査書類の改ざんなど銀行側の組織的な不正が行われていた。購入者が物件を手放せば、借金の返済を免除することで弁護団と銀行が調停を進めてきた。昨年3月に第1陣257人の調停が成立し、約440億円の借金が免除された。弁護団は第3陣の調停申し立ての準備を進めている。
「団信案件」弁護団が説明
会見で注目されたのは、弁護団が第3陣の申し立てと並行して、「団信(だんしん)」と呼ぶ案件の調停申し立てを準備していると明らかにしたことだ。団信とは団体信用生命保険の略だ。これは融資を受ける際に、シェアハウス購入者が死亡して返済できなくなることに備えて契約した生命保険を指す。弁護団の村上一也弁護士は言葉を選びつつ、次のように説明した。
「(不正融資の)被害に遭われた方の中で、債務を解消するには自分が亡くなって保険金に頼るしかないという選択をされた方が残念ながらいる。(シェアハウスを)高値で購入させられ、スルガ銀行が不法行為責任を負うところは変わらない。残された遺族の生活のためにも、賠償してもらうことでやっていきたい」
シェアハウスを購入し、借金を返済できなくなったことを苦に自ら命を絶った人がいて、生命保険金が返済に充当されたというのだ。購入者の間で語られることはあったが、公の場で明らかにされたの…
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