住民税の「税額決定通知書」が届く時期だ。住民税の課税は、自治体が条例で定めるため、制度上、税率を独自に設定することが可能だ。そのためか「東京など大都市は住民税が高い」と思い込んでいる人は意外に多い。住民税の地域差はどのぐらいあるのだろうか。
法制度上は「課税自主権」
住民税は、道府県民税(東京都は都民税)と市町村民税(東京23区は特別区民税)とがある。個人に課税する「個人住民税」には、所得に応じて税額を決める「所得割」と所得が多い人も少ない人も一律の「均等割」の二つがある。
地方税法は、自治体が条例をつくるうえで課税の基準となる「標準税率」を定めている。
まず、所得割の標準税率は道府県民税が4%、市町村民税が6%だ。政令指定都市は道府県からの税源移譲で2018年度から道府県民税2%、市民税8%になった。
均等割の標準税率は、年額で道府県民税1500円、市町村民税3500円。本来それぞれ1000円、3000円だが、東日本大震災の復興や防災費用の財源確保として14~23年度はそれぞれ500円を増額している。
この標準税率は「通常の税率」という位置づけで、財政上の必要があれば、それによらなくてもいい。また、住民税のうち、会社に課税する「法人住民税」は標準税率に上乗せできる歯止めとして「制限税率」を定めているが、個人住民税は1998年度に制限税率を撤廃しており、制度上、自治体の課税自主権を広く認めている。
多くの場合「差は年1000円程度」
それでは実際に地域差はどれぐらいあるのだろうか。
道府県民税では、神奈川県が、水源環境の保全や再生を目的に、所得割で0.025ポイント、均等…
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