SBIグループによる新生銀行のTOB(株式の公開買い付け)がさまざまな波紋を広げている。旧日本長期信用銀行が1998年に経営破綻し、国が公的資金を投入して再生させ、新生銀行が誕生したのが2000年。それから21年が経過した時点で、大きな岐路を迎えている。
返済は「常識的には不可能」
今回のTOBを通じて改めて浮き彫りになったのは、新生銀行の公的資金返済能力である。同銀行はいまだに3490億円の公的資金が返済できずにいる。08年に起きたリーマン・ショック後の連続赤字などによって、公的資金を受け入れるために当初、国に発行した優先株は普通株に転換された。同行が公的資金を返済するには、自社の株価を7450円まで高めなければならない計算だが、直近の同行の株価は1900円程度だ。
それもSBIグループがTOBに際して、1株当たり2000円という「破格に高い価格」(証券市場関係者)を提示したことによって、市場価格がそれに寄せる形で値上がりしたためだ。…
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