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金融庁が指弾「取締役会は役立たず」にみずほゼロ回答

浪川攻・金融ジャーナリスト
金融庁の業務改善命令を受け、記者会見するみずほフィナンシャルグループの坂井辰史社長(左)と、みずほ銀行の藤原弘治頭取(右)=2021年11月26日、宮間俊樹撮影
金融庁の業務改善命令を受け、記者会見するみずほフィナンシャルグループの坂井辰史社長(左)と、みずほ銀行の藤原弘治頭取(右)=2021年11月26日、宮間俊樹撮影

 システム障害の代償は大きかった。金融庁が11月26日に出した行政処分を受け、みずほフィナンシャルグループの坂井辰史社長や傘下のみずほ銀行の藤原弘治頭取が来年4月に引責辞任する。だが、みずほに対する「経営責任の明確化」の要求はこれでは収まらない。二つの意味で今後、みずほに圧力がかかることになりそうだ。

システム障害の根本原因

 第一に「経営責任の明確化」に対するみずほ側の回答が不十分なことだ。

 金融庁は行政処分で、システム障害が続発した原因として、みずほフィナンシャルグループにガバナンス(企業統治)が働いていなかったことをあげた。そして、みずほに対し業務改善計画の提出と「経営責任の明確化」を求めた。処分当日に坂井社長らの引責辞任を発表したのは、金融庁の要求に対するみずほ側の「回答」だった。

 しかし、金融庁が求めた経営責任の明確化は坂井社長ら執行部門だけではない。金融庁の行政処分の文書には、監督部門である取締役会の責任を追及した次の文言がある。

 「取締役会において、構造改革に伴うシ…

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金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。