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貨物線の線路で「都心貫通」湘南新宿ラインの20年

土屋武之・鉄道ライター
代々木付近を走る湘南新宿ライン
代々木付近を走る湘南新宿ライン

 2001年に運転を開始したJR東日本の湘南新宿ラインが、12月1日でちょうど20周年を迎えた。運転区間は広域にわたり、大宮方面から池袋・新宿・渋谷を経由して大崎駅から横浜・大船方面へ向かう。さらに大宮駅からは高崎線や宇都宮線に直通し、大船駅から先は東海道線や横須賀線にも乗り入れている。

貨物線を走る通勤電車

 湘南新宿ラインの特徴は「貨物線」を活用している点だ。

 山手線の品川─大崎―田端間は今も山手貨物線が並行して走っており、かつては新宿駅や渋谷駅などでも貨物を扱っていた。1973年に武蔵野線が開業し、貨物列車の大半はそちらを経由するようになったが、都心部を貫通する貴重なインフラである山手貨物線を活用しない手はない。そこで貨物列車に代わって旅客列車を走らせ、通勤通学ラッシュの改善などに役立てようとしたのだ。

 なお、湘南新宿ラインは大宮方面に向かうときも東北貨物線を走り、横浜・大船方面へ向…

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鉄道ライター

1965年、大阪府豊中市生まれ。大阪大学で演劇学を専攻し、劇作家・評論家の山崎正和氏に師事。出版社勤務を経て97年に独立し、ライターに。2004年頃から鉄道を専門とし、雑誌「鉄道ジャーナル」のメイン記事などを担当した。東日本大震災で被災した鉄道路線の取材を精力的に行うほか、現在もさまざまな媒体に寄稿している。主な著書に「ここがすごい!東京メトロ」(交通新聞社)、「きっぷのルール ハンドブック」(実業之日本社)など。