A美さん(23)は、従業員数約200人の機械部品製造卸会社で営業アシスタントを務めています。直属の上司、B太さん(35)の態度が親切なのか、セクシュアルハラスメントなのか、誰にも相談できず悩んでいます。
上司から「いつでも送るよ」
A美さんの職場は郊外にあり、社員の大半は自家用車で通勤しています。A美さんは自動車運転免許を持っていないため、電車とバスを利用しています。
昨年4月に入社し、最初の3カ月は研修期間で、ほとんど定時で帰宅していました。バスの本数が多い時間帯で特に不自由しませんでした。しかし7月から営業部に配属となってから、残業する日が出てきました。バスは午後8時台になると1時間に2本になります。A美さんは残業のときはバスの時間に合わせて仕事を終えるようにしていました。
A美さんは直属の上司、B太さんの指示を受けています。日中、B太さんは外回りが多く、他の先輩のサポートを受けて仕事を進めていますが、B太さんが夕方に会社に戻ってから仕事の修正を命じられることがあります。
ある日、A美さんはいつもより遅くなり、バスの時間を気にしていると、B太さんが「僕は車で来ているから駅まで送りますよ」と言います。隣の部署で残業していた同期の友人と2人で駅まで送ってもらいました。
A美さんは翌朝、B太さんにお礼を伝えると、「僕の帰り道でもあるので、いつでも送りますよ」と言われました。A美さんは「それは申し訳ないので大丈夫です。会社からバス代をもらっています」と返しました。その後はしばらく…
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特定社会保険労務士
大阪市出身。2023年、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。法学博士(大阪大学2026年)。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書(共著)に『労働事件予防の実務』(第一法規)など。http://www.sr-iyori.com/







