2016年2月に始まった日銀のマイナス金利政策は22年2月で丸6年になる。ただし、メガバンクや大手行はマイナス金利の利息を実は一度も支払ったことがない。なぜか。マイナス金利が適用されない資金オペレーションを6年間にわたって続けてきたからだ。一般には知られていないその実態と、いま起きつつある“異変”を報告する。
マイナス金利政策は、日銀当座預金に預けられた資金のうち、預け入れ義務を超過した分など一定の条件をつけた部分に0.1%の金利を支払わせるものだ。支払う側の銀行には余計なコスト負担になる。銀行に貸し出しを増やすよう促すほか、金利低下圧力を強める狙いがある。
マイナス金利の適用残高は「ゼロ」
マイナス金利が適用されるのは、当座預金残高の一部だ。21年11月分の日銀公表資料によると、都市銀行(メガバンク・大手行)の当座預金残高は総額183兆円あるが、マイナス金利が適用される部分はゼロだ。地銀を見ても総額95兆円のうち、適用対象は880億円とかなり少ない。これが1年間続いても、地銀が支払う金利は全体で1億円未満だ。
銀行側は、債券の購入や貸し出しなどで工夫し、できる限りマイナス金利が適用されないような資金運用をこの6年間にわたって続けてきた。
一方、信託銀行の場合は当座預金残高31兆円のうち、マイナス金利の適用対象が2兆8000億円とそれなりの額にのぼる。信託銀行には銀行勘定のほか、年金資金など顧客から預かった資金を運用する信託勘定があり、その信託勘定の部分でマイナス金利が適用されている。
22年度にはメガバ…
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