半導体「三国志」(3)
韓国サムスン電子が2021年、半導体トップの座を3年ぶりに米インテルから奪還した。米調査会社ガートナーが発表したランキングによると、サムスンの半導体売上高は759億ドル(約8兆7000億円)で、インテルの731億ドルを上回った。
このランキングは半導体受託生産会社(ファウンドリー)を含んでおらず、3位は363億ドルの韓国SKハイニックスとなっている。ファウンドリー最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は568億ドルなので、業界全体では3位となる。
半導体の中でも記憶装置のメモリーが主力のサムスンは、新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり需要の恩恵を受けた。パソコンやサーバー向けの出荷が急増し、売上高は前年比31. 6%増と大幅にアップ。TSMCも18.5%増となったが、インテルは得意のCPU(中央演算処理装置)で競争が激化し、0.5%の伸びにとどまった。
総合電機メーカーの一部門
熾烈(しれつ)な戦いを繰り広げる半導体業界にあって、サムスンは総合電機メーカーの一部門という点で異色の存在だ。半導体は好不況の波が大きく、市況が振るわない時でも我慢して設備投資を続けなければならない。総合電機メーカーの一部門だと、不況期に一時的な業績悪化を顧みず積極的な設備投資を行うのは難しい。半導体産業の特性に応じた迅速で大胆な経営判断を可能にしようと、世界で専業メーカー化が相次いだ。
典型が日本だ。日立製作所、NEC、三菱電機の3社は半導体部門を分離して統合し、メモリー主体のエルピーダメモリとマイコンを主力とするルネサスエレクトロニクスを設立した。だが、エルピーダは12年に経営破綻し、米マイクロン・テクノロジーに買収された。ルネサスも世界の上位争いから取り残されている。
そんな中、サムスンはオーナーが絶大な権限を持つ財閥企業の特徴を生かし、中興の祖と言われる李健熙…
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