変わりゆく「決済」(5)
公共料金の支払いは、長らく銀行口座からの自動引き落としが主流だったが、キャッシュレス決済の浸透で支払い方法の選択肢が増え、多様化してきた。支払い忘れをなくしたり、手続きを簡便化したり、サービスを高めたりと、利用者のニーズを取り込んで支払い方法は進化してきた。実用的な観点から、それぞれのメリット、デメリットを考えよう。
ここ十数年でカード払いが伸長
公共料金は原則として毎月支払いが発生し、電気・ガス・水道などでは使用料に応じて利用料金が変わる特徴がある。その支払い方法は、2000年代初頭までは「請求書払い」と「口座振替」の二つにほぼ限られていた。
請求書払いは、公共料金の請求書に基づき、銀行や郵便局、コンビニエンスストアなどで支払う。基本は現金払いだ。口座振替は、銀行口座から代金を引き落とす仕組みで「自動引き落とし」とも呼ぶ。
金融広報中央委員会(事務局・日銀)の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、公共料金の主な決済手段(二つまで複数回答可)は、1990年代は現金が9割、口座振替が7割と大半を占めていた。
だが、00年代中盤にクレジットカード払いの導入が始まると、この構図が変化してきた。口座振替が長期低落し、それに代わりカード払いが伸びている。
単身世帯では、16年以降はカード払いが完全に上回るようになり、21年はカード払い59%に対し口座振替49%になった。2人以上世帯でも21年に逆転し、カード払い65%に対し口座振替49%となった。また、電子マネーもここ3年ほどで伸びが大きい。
なぜ、カード払いが好まれるよ…
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