故安倍晋三元首相の妻昭恵氏が気になる。夫の政策と異なる脱原発を掲げ、周囲の反対をよそに居酒屋を開店。型破りのファーストレディーだとブレークした。一方で、森友学園への国有地売却問題で関与が指摘され、国政を揺るがした。「忖度(そんたく)」なる言葉が広まり、公文書改ざんをめぐり自殺者を出したほどの疑惑でキーパーソンとなったファーストレディーは前代未聞だ。
これからどうするのか。政治ジャーナリストの泉宏氏が明かしている。
泉氏によると、昭恵氏は最愛の夫を突然失った際、安倍家から出ていくべきかとどまるかで悩み抜いたという。死後離婚も考えたが、地元山口で後援者たちと交流するうちに「安倍昭恵として生きるべきだ」と考えるようになったという。
そして、メディアなどで対立が喧伝(けんでん)され続けた義母の洋子氏の介護に専念し、「将来は山口に戻って自らの人生をまっとうする」との考えに至ったというのだ。(東洋経済オンライン9月15日配信)
泉氏の記事に書かれている「安倍家から出るかとどまるか」「義母の介護に専念する」といった話はいつの時代のことかと思った。
「家」丸出しの候補選び
昭恵氏には「夫人」がのしかかっている。メディアではいまだに「昭恵夫人」がまかり通る。「夫の人」なのだ。毎日新聞は「妻昭恵氏」で通していると認識していたが、安倍氏死去後の記事に「昭恵夫人」があり驚いた。
新聞社の労働組合の連合組織である新聞労連が3月、「失敗しないためのジェンダー表現ガイドブック」(小学館)を刊行した。「首相の〇〇夫人」は避けるべき表現とされている。男性に対となる表現がない呼び方だからだ。年長の男性や父親が家族を支配する家父長制にしばられた表現なのだ。「夫人」は「家」を強く意識させる。
安倍氏死去により来年春に衆院山口4区補欠選挙が実施される見通しだ。その後継者選びでも「家」丸出しで、藩のお世継ぎ騒ぎのようだ。世間の批判をよそに世襲は当たり前とばかりに、安倍家縁戚者の名前が取り沙汰される。
毎日新聞デジタルが10月27日に配信した記事「『野心ある人より…』安倍氏後任に昭恵さん待望論」などによると、…
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